2003年04月13日

ぴたテン原作版ロケ地探訪写真館




にっぽんヲタ街道

 〜会津若松の地に紫亜さんを見た〜

2003年4月13日(日)

ぴたテン原作版ロケ地探訪写真館



(写真)今回のロケ地会津若松駅舎



 ぴたテンという作品をご存知ですか?

 2002年4月より2003年9月までテレビ大阪系ネットで放送された作品で天使見習いの美沙が本当の天使になるため、そしてコタロー少年を幸せにするために地上に降りてきて少年の隣家で生活を始め、これまたひょんなことから悪魔見習いの紫亜が居候として同居するようになって「学園ハートフルコメディ」で何が何だか。といった作品でした。(アニメ版のなんとなく違う要約)

 一方、この作品には原作のコミックがありまして、電撃コミックガオにて連載中の「ぴたテン」がそれであります。
 1999年10月の連載開始より現在も続き、コミックも現在第6巻まで発売され、4月26日には最新刊第7巻が発売されます。
 内容のないアニメ版と違って、原作は実にヘビーな展開を見せており、天使見習いが降臨したり、悪魔見習いと同居したりといった事実はテレビ版とは変わりませんが、その背景が実に重苦しく、また、「そこまで登場人物を不幸に陥れたいのか(ネタバレにつき特定キャラ名は省略)」と憤るほど非道い状況となっていたりします。
 ネガティブな方にはお勧めなコミックです。


コミック7巻のあらすじが公式に掲載されているので転載します。

紫亜の事件後から、美紗の優しさに心惹かれ始めた湖太郎。しかし、早紗に見せられた夢の中で「美紗の過去」を知った湖太郎は、美紗の優しさに疑問を持ってしまう。疑心暗鬼に陥る湖太郎だが、友人たちにはげまされて何とか立ち直る。そんな中、湖太郎は小星から恋の告白を受ける。小星の真っ直ぐな想いに心揺れる湖太郎だが、親友・天の胸のうちを知り小星の告白を断ってしまう。そして、美紗のことを想う自分の心に気がついた湖太郎は美紗に告白するのだった……。

電撃コミックガオ 5月号公式より転載
http://www.mediaworks.co.jp/magazine/enter/gao.html



 あれ?確かどこかで見た紹介では「紫亜の事件」について「おいおい、コミック版しか読んでない人もいるのだから、そこまでネタバレ書いたらダメだろ?」と言いたくなるような内容だったのですが、ずいぶんソフトな内容に変わってますね。(勘違いならごめんなさい)

 さて、ここからがにっぽんヲタ街道の始まりです。

 以下の人にはネタバレ写真とストーリーが含まれていますので、自己責任において閲覧ください。

※ぴたテン(原作)が大好きで、2003年4月26日発売のコミック第7巻を心待ちにしている方

※電撃コミックガオ 2002年11月号 を思い出したくない方

※ぴたテンはアニメ版でのみ完結し「学園ハートフルコメディ」だと信じて疑わない方



以上に該当する方は見ないでください。

それ以外の方は先へお進みください



にっぽんヲタ街道
〜会津若松の地に紫亜さんを見た


 2003年4月13日の日曜日、記者は東京駅8番ホームへ降り立ちました。時間は早朝5時前。あたりはまだまだ真っ暗です。

 ぴたテンのコミック5巻で数カット登場する実在の地、福島県会津若松へ湖太郎君の、そして紫亜さんの幻影を求めて東北新幹線へと乗り込みました。
 原作ではキーマンとして登場する「紫乃たん」の住む町であり、湖太郎君の故郷である会津若松へは東北新幹線と磐越西線を乗り継いでおよそ2時間半。戊辰戦争と白虎隊で歴史の教科書に掲載される有名な町です。

 コミック5巻収録のLesson30『田舎への帰り方』で湖太郎君が紫乃たん、お父さんとともに東北新幹線、磐越西線の乗り継ぎで会津若松にたどり着くまでが描かれています。
 記者もそんな湖太郎君たちの気持ちに少しでも近づけるように、同じルートをたどって見ました。


 東北新幹線で郡山駅より快速列車に乗り換えて、猪苗代を見ながら1時間。 

「まもなく、終点の会津若松です。お乗換えの案内〜」

のアナウンスを聞きながら列車は会津若松駅にすべりこみました。
 実際にホームに降り立ち見上げる「あいづかわまつ」の駅名板と跨線橋はまさにあの日、湖太郎君たちが見たその光景そのままでした。(5巻P133参照)
 改札を抜け駅前広場へと足を運び駅舎を振り返ると、初めて訪れたのにもかかわらず、前にも来たような…そんな錯覚に陥るような近親感ある建物がそこに存在していました。この駅舎の前を湖太郎君と紫乃たんが手をつないで歩いている、そんなシーンが回想されます。(5巻P134参照)

 コミックでの会津若松駅周辺描写はここで終了し、湖太郎、美沙、紫亜、そして曽祖父まで交えた過去編へと入っていきます。ぴたテン物語の残酷さへと… コミック6巻では過去編に一応の終端をみて、7巻はじめの「紫亜の事件」につながります。
 ここでは6巻収録の「Lesson37『探し物の見つけ方その五』」からコミック7巻の1話目に収録される「Lesson38『探し物の見つけ方その六』」(電撃コミックガオ2002年11月号掲載)のストーリーに沿って会津若松駅を見てゆきたいと思います。





 紫亜は湖太郎君の曽祖父が若かりしころの妻であり、記憶を消されて悪魔の世界へ戻されるも、「探し物」を見つけるために、現代へと戻ってきた紫亜さん。だが、この会津若松の地で、失われた記憶を取り戻すと同時に、かつての主人であった湖太郎君の曽祖父は他界してしまうのでした。
 しかし、悲しみにくれる紫亜さんですが、湖太郎君が小さいころから聞かされていた歌の一節を思い出し、その歌どおりに曽祖父が紫亜さんを待っていた証を発見してしまいました。家族の想いが伝わった柴亜さんは曾孫にあたる湖太郎君を私が守りたいと決意し、お目付け役であり、悪魔界での保護者でもあったニャーさん(人型)へ再び人間界での生活を希望したのです。(7巻P24参照)

 自分が人間界で決して長くは生きられないことを悟りながら…
 しかし、湖太郎君の前では決してそんな素振りを見せませんでした。そう、湖太郎君は「これから」に期待してしているのですから。
 12月25日の夕刻、2人は「これから」が待っている神奈川の自宅へと帰ろうしていました。

 「待った!?紫亜さん!?」(7巻P24参照)
 会津若松の駅前で湖太郎君を待つ紫亜さんの元へ湖太郎君が駆けて来ます。
 ここに紫亜さんが立って、湖太郎君の待っていたあのときの彼女の気持ちはどんなだっただろうか… そんなことを想像し、記者は駅舎を背にしてたたずみました。





 「これから」の生活へ期待に胸を膨らませ、希望あふれる会話をしながら待合室へ向かう2人(7巻P24〜25参照)に読者の誰もがHappyENDを期待したことでしょう。しかし、物語は残酷でした。

 待合室から明るい光の差し込む外を物言わずみつめる2人。(7巻P26参照) 「これから」を信じて見つめあったあと、湖太郎君は列車の切符を買いに窓口へ駆け出してゆきます。(7巻P27参照)
 見送った紫亜さんは待合室のベンチに腰を下ろして一息つきます。(6巻P27参照)彼女はすでに立っていることがやっとなぐらい弱りきっていたのです。湖太郎君にはそんな素振りすら見せずに、しかも今なお2人の「これから」を信じて想いにふける紫亜さん。

 しかし、とうとう『その時』が来てしまいました。

 湖太郎君のいない待合室のベンチで一人、本当に幸せそうに眠ってしまったのです。決して目覚めることのない眠りに…(7巻P28参照)
 切符を買って待合室に戻ってきた湖太郎君がみた紫亜さんからは笑顔が消えていました。

 悲しみで絶叫する湖太郎君のもとへ、まるで紫亜さんの死を待っていたかのように現れたニャーさん(人型)は言い放ちました
 「こいつは案外大した悪魔かもな…(中略)…心はおろか運命までも狂わせる…」

 そうつぶやいて、紫亜さんの亡骸を抱えて悪魔の世界へ帰ってしまいました。待合室に湖太郎君1人を残して…(7巻P35参照)
 床には使うことのなかった買いたての切符が1枚落とされ、それを拾い上げた湖太郎君は切符に涙をこぼすのでした。(7巻P36参照)

 そんな壮絶なドラマがこの会津若松の駅構内で繰り広げられていたのです。ストーリーに合わせて駅構内を移動した記者は、漫画という作り話であるとは認識しながらも、しかし、画面に現れていた「その」場所は、今、この目の前に現実として存在する奇妙な感覚にとらわれ続けていました。
 会津若松到着からわずか2時間ほどでしたが、確かに「その」場所が存在したことを確認できたことに言い知れぬ満足感を胸にして、紫亜さんが座れなかった特急ホリデーあいづの3番D席に腰かけて都内へと戻るのでした。(6巻P36参照)

紫亜さん、さようなら…







(写真)左:「湖太郎着いたぞ」とお父さん気分【5巻P133参照】
(写真)右:Lesson30『田舎への帰り方』扉絵。紫乃、湖太郎の姿が!?【5巻P134参照】



(写真)左:ニャーさんが紫亜に決心を再確認した場所【7巻P24参照】
(写真)右:「待った!?紫亜さん!?」と湖太郎は市街地より駆けて来る…【7巻P24参照】



(写真)左:息を切らして駅で待つ紫亜と合流する【7巻P24参照】
(写真)右:食べる話題ばかりの湖太郎【7巻P25参照】


(写真)左:家事の心配をしながら待合室へ向かう紫亜の足もと【7巻P25参照】
(写真)右:そして来年の話【7巻P25参照】



(写真)左:2人はさしこむ光の前で…【7巻P26参照】
(写真)右:紫亜さんのチケットも買いにいかなきゃ【7巻P27参照】



(写真)左:「これから」のチケットを買いに走る湖太郎【7巻P27参照】
(写真)右:体の不調を隠せず座り込む紫亜【7巻P27参照】


       
(写真):そして永久の眠りに…【7巻P28参照】


(写真)右:湖太郎が一人残された待合室【7巻P35参照】
(写真)左:使われなかった切符。現在はダイヤ改正により作中で出てきた3号車は自由席となりました。また、特急料金も改正され、新幹線との乗り継ぎ割り引きも不可となりました【7巻P36参照】



(写真)右:主のいない席【7巻P36参照】
(写真)左:ホリデービバあいづは愛称変更してホリデーあいづに






で、会津若松の後はこんなので楽しんだのだわな。

イベントレポはお友達のこーきちさんの「超駄文」4月14日をオススメします。楽しくまとめていらっしゃいます。感じたことはほぼ同じかと。帰りの電車で意見も合いましたので…(汗)

posted by 佳由樹 at 00:00 | にっぽんヲタ街道